丸石製薬株式会社

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医療関係者向情報サイト 医療ナレッジ 消毒NAVI 歯ブラシ

現場でお困りの消毒方法について、尾家 重治先生(山陽小野田市立 山口東京理科大学 薬学部 教授)に解説していただきました。
なお、器具・物品や消毒剤等の取り扱いにつきましては、各製品の取扱説明書等をご確認ください。

歯ブラシの消毒方法

歯ブラシは洗浄や乾燥が行いにくく、緑膿菌やAcinetobactor baumannii(アシネトバクター)などによる微生物汚染を受けやすいです(図1)。

実際に、血液内科の患者様や老人保健施設の入居者様が使用していた歯ブラシを調べたところ、42本中7本(16.7%)が緑膿菌汚染を受けていました。

図1. 歯ブラシなどの口腔関連用品
緑膿菌やアシネトバクターなどによる汚染を受けやすい。

歯ブラシの保管方法

コンプロマイズド・ホスト(易感染者)が用いる歯ブラシの微生物汚染の防止には、使用後の十分な洗浄とともに、乾燥が大切です。2本用意して1日おきに使用することや、水分を除去し、風通しの良い場所に歯ブラシを置き、乾燥させてください。

歯ブラシを消毒

病院内で使用中の歯ブラシを対象に、0.01%(100ppm)次亜塩素酸ナトリウム1時間浸漬群と非消毒群とに分けて調べたところ、汚染菌量や菌種に大きな差は見られませんでした。付着した汚れにより、次亜塩素酸ナトリウムの消毒効果が発揮されなかったと推定されます。歯ブラシに付着した汚れを落としきることが重要です。