丸石製薬株式会社

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医療関係者向情報サイト 医療ナレッジ 消毒NAVI 経管栄養剤の投与セット

現場でお困りの消毒方法について、尾家 重治先生(山陽小野田市立 山口東京理科大学 薬学部 教授)に解説していただきました。
なお、器具・物品や消毒剤等の取り扱いにつきましては、各製品の取扱説明書等をご確認ください。

経管栄養剤の投与セットの消毒方法

バッグ型投与容器,投与チューブ

使用のつど水洗いして、0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムに次回使用時まで浸漬します(図1)1,2)。この際には、チューブ内も十分に次亜塩素酸ナトリウムへ浸漬させる必要があります。次回使用時には、次亜塩素酸ナトリウムの液切りを行ってから使用を開始します。

図1. バッグ型投与容器および投与チューブの消毒
使用のつど水洗して、次回使用時まで0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムへ浸漬する。

ボトル型投与容器

個人専用であれば、使用のつど洗浄し、その後に食器乾燥器で乾燥させる方法で問題ありません。ただし、共用するのであれば、使用のつど食器洗浄機にかけて熱水消毒を行うか(図2)、または洗浄後に0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムへの浸漬(1時間または次回使用時まで)を行う方法が勧められます3-6)

なお、個人専用で食器乾燥器が使用できなければ、共用する場合と同様の消毒を行う必要があります。


図2. 食器洗浄機(上:家庭用,下:業務用)によるボトル型投与容器の洗浄・消毒
熱水により十分な消毒効果が得られる。

カテーテルチップ(側管用の注入シリンジ)

内筒を引き抜き、洗浄後に0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムへ1時間浸漬して乾燥させるか、または次回使用時まで浸漬しておきます(図3)。

図3. 0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムによるカテーテルチップの消毒

参考資料

  • 1) Oie S, et al: Comparison of microbial contamination of enteral feeding solution between repeated use of administration sets after washing with water and after washing followed by disinfection. J Hosp Infect, 48: 304-307, 2001
  • 2) Oie S, et al, Hironaga K, et al: Microbial contamination of enteral feeding solution and its prevention. Am J Infect Control, 21: 34-38, 1993
  • 3) Nystrom B: New technology for sterilization and disinfection. Am J Med, 91: 264S-266S, 1991
  • 4) 尾家重治,他:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する温水の効果. 環境感染, 8: 11-14, 1993【IC01590】
  • 5) Oie S, et al, Tomita M, et al: Efficacy of disinfectants and heat against Escherichia coli O157:H7. Microbios, 98: 7-14, 1999【IC25439】
  • 6) Ebner W, et al: Can household dishwashers be used to disinfect medical equipment? J Hosp Infect, 45: 155-159,2000