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日本標準商品分類番号:872344・872355|薬価基準収載

国内工場で原薬から製剤・包装までの製造を実施

2002年より販売しているマグミット®錠の原料である酸化マグネシウムは、古来より塩の産地として栄えてきた香川県坂出市にて製塩の副産物である「にがり」から製造しています。

効能又は効果

【下記疾患における制酸作用と症状の改善】
胃・十ニ指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)
【便秘症】
【尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防】

用法及び用量

【制酸剤として使用する場合】
酸化マグネシウムとして、通常成人1日0.5〜1.0gを数回に分割経口投与する。
【緩下剤として使用する場合】
酸化マグネシウムとして、通常成人1日2g を食前又は食後の3回に分割経口投与するか、又は就寝前に1回投与する。
【尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防に使用する場合】
酸化マグネシウムとして、通常成人1日0.2 〜 0.6g を多量の水とともに経口投与する。
なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。

マグミット®錠の作用機序

制酸作用・緩下作用

酸化マグネシウムは、制酸作用により胃酸を中和し塩化マグネシウムを生じます。

c01
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胃酸の中和で生成した塩化マグネシウムが、腸内では膵液などに含まれる炭酸水素ナトリウムと反応し、難吸収性の重炭酸マグネシウムまたは炭酸マグネシウムを生じます。

c02
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これらの塩が腸内の浸透圧を高めて腸内腔へ水分を引き寄せ、腸管内容物を軟化・膨張させ排便を促します。

尿路蓚酸カルシウム結石発生予防

胃腸

<参考文献>
第18改正 日本薬局方解説書 C-2112(2021) 山口寿 最新医学8(4):397-405(1953) 中村孝司 日本医事新報(3540):177-178(1992)

日本泌尿器科学会 他 編尿路結石症診療ガイドライン 第2版 2013年版 第十七改正 日本薬局方医薬品情報 JPDI 2016 山口聡他 泌尿器外科 9(11):1043-1049(1996)

マグミット®錠の製剤的特徴

錠剤の割れ・欠けを低減する製剤設計

流通時や自動錠剤分包機使用時の錠剤の割れ欠けを低減するため、エッジ部分に丸みのある形状を採用しています。

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識別性の工夫

・錠剤に製品名含量を印刷しています。
規格別の文字色を採用しています。

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速やかに崩壊する製剤設計

マグミット®錠は、水とともに口に含むと数秒で崩壊する錠剤です。

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マグミット®錠の崩壊後粒子

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マグミット®錠の溶出グラフ

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Q & A

Qマグミット®錠は先発医薬品ですか? 後発医薬品ですか?

Aマグミット®錠は先発医薬品のない後発医薬品であり、「診療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品」として分類されています。 そのため、下記の加算が算定できます。

病院・有床診療所 後発医薬品使用体制加算
診療所(院内調剤) 外来後発医薬品使用体制加算
調剤薬局 後発医薬品調剤体制加算

Q胃酸分泌抑制剤を使用している患者でも効果はありますか?

Aマグミット®錠が緩下作用を発現するには、胃酸と反応する必要があります。そのため、胃の全摘や胃酸分泌抑制剤の使用により胃酸の分泌が低下している場合には十分な効果が得られない可能性があります。これは、胃内のpH上昇により、マグミット®錠の有効成分である酸化マグネシウムの溶解度が低下するためと考えられます。

Qマグミット®錠と併用することで高マグネシウム血症を起こしやすくなる薬剤はありますか?

A活性型ビタミンD3製剤、炭酸リチウム製剤との併用により高マグネシウム血症を起こす恐れがあるとされています。これらの薬剤との併用にはご注意いただき、定期的な血清マグネシウム濃度の測定を行って下さい。

Q血清マグネシウム濃度の測定はどれくらいの頻度で行えばよいですか?

A血清マグネシウム濃度の測定頻度に明確な基準はありません。患者さんの状態(腎機能、投与量、投与期間など)から判断をお願い致します。腎機能低下のある患者さん、高齢の患者さん、酸化マグネシウムとの併用により高マグネシウム血症を起こす恐れがある薬剤を服用されている患者さんでは特にお気をつけください。

Qマグミット®錠の一包化の際に参考となる資料はありますか?

A配合変化への注意喚起を行うため、マグミット®錠との配合変化の一例を示すマグミット®錠配合変化一覧表がございます。一包化は、極力避けてくださいますようお願い致します。

›› こちら(PDF)

「高マグネシウム血症」の発症・重篤化防止並びに早期発見のために

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していません。重大な副作用として高マグネシウム血症が現れることがあります。必要最小限の使用にとどめ、長期投与又は高齢者へ投与する場合には定期的に血清マグネシウム濃度を測定するなど特にご注意ください。 詳細は電子添文(重大な副作用、重要な基本的注意、高齢者への投与等)をご参照下さい。 また、処置法は電子添文(過量投与の項)をご参照下さい。

血清マグネシウム値と高マグネシウム血症時の症状

血清Mg濃度 症状
4.9mg/dL~ 悪心・嘔吐、起立性低血圧、徐脈、皮膚潮紅、筋力低下、傾眠、全身倦怠感、無気力、腱反射の減弱など
6.1~12.2mg/dL ECG異常(PR、QT延長)など
9.7mg/dL~ 腱反射消失、随意筋麻連、嚥下障害、房室ブロック、低血圧など
18.2mg/dL~ 昏睡、呼吸筋麻痺、血圧低下、心停止

中村孝司 日本医事新報(3540):177-178(1992)
木村琢磨 JIM18(11):942-943(2008)