| 治 療 |
| ■経口の場合 |
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1) |
集中治療 |
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呼吸・循環の状態により適切な集中治療を行なう。 |
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| 呼吸管理 |
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気道閉塞、自発呼吸の抑制、換気量の低下、血液ガスの悪化があれば、気管内挿管のうえ、ベンチレータを使用し、適切な人工呼吸(含PEEP療法)、酸素療法を行う。 |
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| 循環管理 |
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血圧低下がみられる場合には、輸液負荷、ドーパミン(2〜5μg/kg/minより開始)の持続静脈内投与により血圧を維持する。効果がなければエピネフリンまたはノルエピネフリン(0.1μg/kg/minより開始)の持続静脈内投与を行う。ショックの場合には重炭酸ナトリウム [base excess × 体重 × 0.3(mEq/L)]により代謝性アシドーシスを補正する。 |
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2) |
催吐 |
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服用直後なら水を飲ませ催吐を試みる。 |
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3) |
胃洗浄、活性炭、下剤 |
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| 胃洗浄 |
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大量の生理食塩水で胃洗浄を行う。服用後短時間内のものに有効である。意識レベルの低下しているものには気管内挿管により気道を確保したうえで行う。意識のある場合は側臥位をとらせ、吸引装置を用意し、肺への誤嚥を防止するようにする。洗浄液の1回注入量は5歳以上150mL、5歳以下50〜100mLとし、反復して胃洗浄を行う。 |
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| 活性炭(粉末) |
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成人30〜100g、小児15〜30g(1〜2g/kg)を胃洗浄のあと、生理食塩水またはD-ソルビトールとともに胃管より投与する。 |
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| 下 剤 |
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硫酸マグネシウムまたは硫酸ナトリウム(成人20〜30g/回、小児250mg/kg/回)、あるいはD-ソルビトール(35%)(成人1〜2g/kg/回、1歳以上の小児1〜1.5g/kg/回)を活性炭が排泄されるまで4〜6時間ごとに投与する。イレウスや腸雑音の聴取しえないものには禁忌であり、幼児には2回/日以上投与しない。下痢による体液喪失に注意する。硫酸マグネシウム過量投与による高マグネシウム血症の報告があるので注意する。 |
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4) |
抗痙攣薬 |
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ジアゼパム(成人5〜10mg、小児0.2〜0.4mg/kg)を2〜3分でゆっくり静注。痙攣が反復するなら、フェニトイン(成人125〜250mg、小児3〜5mg/kg、ゆっくり静注)、フェノバルビタール(成人100〜200mg、小児5〜7mg/kg、筋注)を投与する。 |
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5) |
強制利尿 |
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腎障害の程度が強くなく、乏尿(無尿)がみられなければ有効と思われる。 |
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6) |
血液透析 |
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急性腎不全に陥ったもの、重篤な症状を示すもの、一般的な他の方法で改善がみられないものに血液透析を行う。 |
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〔備考〕 |
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ホウ酸の急性中毒は一般に重篤と考えられているが、“1回のみの経口摂取で重篤な症状を示す例はみられない”という報告もある。この報告では364例のホウ酸中毒例で死亡したのは1例のみで、この例は慢性に反復して服用していた例であったという。生存例でも嘔気、嘔吐、下痢、腹痛が主症状であり、全身的な症状を呈した例はみられなかったとしている。さらに成人で99%のホウ酸297g、幼児で50%ホウ酸20gを服用した例でも症状は消化器症状のみであったと述べている。 |
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| 参考文献 |
| 1) |
Valdes-Dapena, M. A. & Arey, J. B.:Boric acid poisoning:three fatal cases with pancreatic inclusions and a review of the literature. J. Pediatr., 43:631,1953. |
| 2) |
Goldbloom, R. B. & Goldbloom, A.:Boric acid poisoning:report of four cases and review of 104 cases from the world literature. J. Pediatr., 43:631,1953. |
| 3) |
Wong, L. C., Heimbach, M. D., et al.:Boric acid poisoning:report of 11 cases. Can. Med. Assoc. J., 90:1018,1964. |
| 4) |
Gordon, A. S., Prichard, J. S., et al.:Seizure disorders and anaemia associated with chronic borax intoxication. Can. Med. Assoc. J., 108:719,1973. |
| 5) |
Stein, K. M., Odam, R. B., et al.:Toxic alopecia from ingestion of boric acid. Arch. Derm., 108:95,1973. |
| 6) |
Linden, C. H., Hall, A. H., et al.:Acute poisonings of boric acid. Clin. Toxicol., 24:269,1986. |
| 7) |
Schillinger, B. M., Berstein, M., et al.:Boric acid poisoning. Am. Acad. Dermatol., 7:667,1982. |